名古屋市名東区にある個別教授、個別指導塾

2024年07月28日

入院始末記④ 眠れない夜。



さて、入院が決まった私は先ず決めるべきことがあった。
それは部屋についてなのだが、そんな裕福ではない私には一晩15000円もする個室は選択肢には無く、相部屋を都合してもらうことになった。

緊急入院ということで、耳鼻科以外の病棟に回されるかもしれないと言われていたが、無事に耳鼻科の部屋に案内された。

さて、私が今回入院した部屋は12階中11階という、ロケーション最高の部屋だった。
上の階は貴賓室などのVIPルームらしい。 何となく得をした気分だ。
北向きの部屋からは名駅のビルまで見渡せる。 
私の自宅付近のランドマークになる建物を見ると、「あぁ、入院しちゃったんだなぁ」とちょっとセンチな気分になる。







部屋に入った私は看護師さんに同居人の紹介をされた。 とはいっても4人部屋なので残り3人だ。 最初部屋にいたのは二人の男性だった。
一人の方は声が出ないということで軽く挨拶をし、もう一人の方は人見知りということで会釈だけだった。

そして最後の一人、お隣さんは当初ご不在だったのだが、看護師の皆様は何故かこの方の話題を避ける。
「ちょっと賑やかな方ですよ~」とはぐらかされてしまう始末。

そして午後7時ごろ、初の病院食を食べ終えた頃、お隣さんがやってきた。


お聞きするとお隣さんはかなり重い病気らしく、治療が痛くて辛くて仕方がない、とのこと。
「迷惑かけたらごめんな」と言われ「大丈夫ですよ」と返す私。

しかし、いざお隣さんの治療が始まると悲鳴に近いものが聞こえてくる。
「仕方ない」、と分かってはいるが、やはり精神衛生上はよろしくない。
それでも、私がちょっと咽たりすると「兄ちゃん、大丈夫かい?」と心配してくれる。

後に看護師さんと罵声が飛び交うようなバトルを繰り広げた後、お隣さんは特別室に連行されたのだが・・・

看護師さんに罵声を浴びせる老人、私を心配してくれる老人。
同じ人間。
何となく不思議な気分になった。


その後、夜遅くなっても特別室からのアラーム音とお隣さんの悲鳴が聞こえてくる夜・・・

すやすやと眠っているベテランさんに感服でした。


因みに退院後も現在に至るまで3時間以上の連続睡眠は出来ないままです。